保育内容の指導法(環境)を学ぼう!

2019/12/02(月)
幼児教育では幼稚園を卒業するまでに身につけさせたい力を五領域と呼び、この領域を中心に保育を展開していきます。
五領域とは健康、人間関係、言葉、環境、表現の五つで、本校ではその一つひとつの領域について専門授業を行なっています。
今日紹介するのは保育内容の指導法(環境)です。この授業は1年生の後期に15講行います。
担当講師はこども環境科学科長の氏原陽子先生。名古屋大学大学院を卒業後、大学専任教員を経て6年前から本校専任講師として学生教育に情熱を注いでくださっています。
本授業では、幼児が身近な環境に好奇心や探究心をもって関わることができるように、領域『環境』の指導ために必要な知識・技術を身につけていきます。そのために幼児教育において育みたい資質・能力を理解し、幼児の発達に即した主体的・対話的で深い学びが実現できるよう指導場面を想定した保育の構想を学んでいきます。
幼児教育の世界においては、先生も環境の一部といわれています。幼児一人ひとりの潜在的な可能性を、環境を通し大きく花開かせていくことも可能な保育者。学生はここで、学びの一つひとつが大きな可能性を秘めていることを、体験を通して学んでいきます。
5グループに分かれて、教材・素材とかかわる保育から壁面作成を行いました。
季節感のある壁面装飾に取り組む学生。それぞれの意見を出し合い、グループで工夫を試みます。
演習ではチームワークも大きな学びの一つです。近年はチームティーチングで保育を進めている職場が増えてきています。
5月、大空高く元気に泳ぐ鯉のぼり。動物を乗せ、お花を飾り、春らしさや楽しさも表現しました。
6月といえば梅雨の季節です。5人のてるてる坊主たちを作成。こどもたちが楽しめるように明るい色合いを選んだそうです。
9月、食欲の秋は収穫の季節。美味しい果物を立体的に組み込んだ作品は、他班からも羨望の眼差しでした。
寒さに負けない楽しさを表現した1月グループ。工夫した点は月と黒い雲で夜を表現したところでした。「楽しかった思い出のクリスマス」の名残も作品には反映されていました。
やはり3月といえばひな祭り。お人形の表情や色合いから春を感じる作品に仕上がりましたね。
構想の話し合い、制作、発表、振り返り、この壁面の一部をこどもたちが制作すると仮定した指導場面を想定して保育を構想する方法を考えた学生たち。
幼児が身近な環境と関わりながら成長していくことを、本授業の中でも体感しました。